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蔵の鍵~鍵を紛失して交換した私が解説~

今でも古くからの農家だったり商家には昔ながらの蔵が現役で使われていることがあります。この蔵の歴史はとても古いものです。弥生時代まで遡ることができます。弥生時代は稲作が始まったと歴史の授業で教わりましたが、収穫した稲を保管するための蔵が必要だったのです。そこで高床式穀物倉が誕生します。それから、奈良時代には正倉院や地方の国府の正倉が誕生します。寺院の経蔵や宝蔵などが誕生します。そして戦国時代になると戦のための武器庫が必要になります。また、書物蔵や米蔵なども築かれていきます。
やがて、江戸時代に入りますと産業が発展していきます。承認は質蔵や金蔵、稲荷蔵、文庫蔵、納戸蔵、雑蔵、米蔵などを築いていきます。見世蔵なども立ち並びます。
そしてこれらの蔵にはとても豪華な錠前が使われていました。この錠前が富の象徴とされていたのです。商人たちは競うようにして豪華な錠前を職人に作らせていました。
蔵には分厚い漆喰の外戸と木の内戸がありました。3種類の鍵で施錠をされていました。内戸は「蔵鍵」と「落とし錠」によって守られていました。
このように錠前やセキュリティの観念が生まれていく中で、一方庶民には守るべき財産などもありませんので鍵を必要としていませんでした。心張り棒程度で十分だったのです。